私を必要とする人

2001年10月2日
前にも書いたように、私はただ、何の展望もないまま彼氏を待つんじゃなくて、色んな人と話して、会って、周りに目を向けていこうと思った。

その中で、一人出会った人が居る。一つ下の消防士。体格が熊みたいで、物凄くさばさばしてる面を持ってる反面、脆くて弱い部分を持ってるところは、今の彼氏に似てるかもしれない。

大学時代に一人の人の影響で人間不信のような状態に陥った彼は、人と会話する時、常に言葉の裏にある深層心理を読もうとするクセがついていった。
常に常に冷静に判断し、先を読み、シュミレーションするクセ。その一方で、他人のために命を投げ出す職種についている。目の前に困ってる人がいれば、自分の腕の一本や二本は差し出すよ、と彼は普通に言う。自分の命が危険にさらされても、彼が消防士である限り、目の前の人を助けるのだろう。

もう一つ、彼には闇があった。高校の時から仲のいい女の子がいて、お互いに気持ちはわかってたんだけど、ずっとタイミングを逃し続けてきたらしい。そして、結局彼女は他の人と結婚してしまった。彼は人の事に関しては敏感だけれど、自分のこととなると、かなり鈍感になる。彼女から発せられてたサインも見逃していた。高校からその思いを引きずり続けて10年近くになる。10年も引きずって、実らなかった思いは、彼の心の中で足かせとなった。
数年間、彼はずっと不眠症だ。原因はもちろん、その彼女のことと、不信感を抱くキッカケを作った人のこと。その二つが大きく彼の精神に陰をおとした。

私は思う限りの言葉を彼に投げかけた。どうすべきかも心に溢れる限り言葉を伝えた。

「知り合って間も無いのに、こんなにも心から心配して言葉をかけてくれた人はいなかったよ」

彼はそう言った。私はただ、彼はこのままじゃダメだと思って、何とか闇から抜け出して楽になって欲しいと思っただけなんだけど。

心に痛みと闇を持った彼は、人の痛みに敏感だった。私が落ちこんでるのをすぐに察知して電話をくれた。
「あなたは、そのままでいいんだよ」
そう言って、ありのままの私を肯定し、受け入れてくれた。
「あなたなら火の中でも絶対助けに行くし(笑)」
そう笑って言った彼の声は、この上なく優しい響きだった。

                               

どことなく、彼に惹かれている自分がいるけれど、彼氏を切って・・・・となると、やっぱり思いとどまってしまう。だって、彼氏をまだまだ愛してるから。とってもいい消防士の彼をいい加減に傷つけるわけにはいかない。
そんな中、消防士の彼はこういった。

                       

「あなたなら、俺を変えられるかもね」

             


笑いながら言ってだけれど、半分本心だと感じた。
彼の言葉がズシッと私の心に響いた。
今の私にはその言葉をうやむやに誤魔化すしかなかった。
「そうかなー?頑固そうやからなぁ(笑)っていうか、他力本願じゃなくて、自分で変えなきゃあかんっての!」
そう言った私に
「それには、キッカケが必要なんだよ。自分で変えられるなら今までに変えられてたし。おねーさん、一生面倒見てくれる?(笑)」


    

・・・・・・・・・・・笑うしかなかった。
 

ダメだ。私ダメだ。中途半端すぎる。
私を肯定してくれる人に対して、真正面から向き合えない。彼氏に対しても中途半端だ。

 


こうやって、私は全てを失うのかもしれない。

その後

2001年10月1日
たいぶ、ここをほったらかしだった。
万が一、何かしら気にしてくれてる人がいたならば、ごめんなさいでした。

                                                     
その後、彼氏からは連絡がきました。
「手術をする」ということだった。
そう、8箇所発病してたのです。今度の手術で徹底的に菌を死滅させる予定。前も、こんなこと言ってた気もするけど。
「この手術に全てをかけようと思う。繻子蘭が待てるならね。繻子蘭が待てないっていうならば、そんな手術までして無理はしなくていいかなって思うし。」
彼はそう言った。こんなこと言われて「待てない」なんて誰が言えるだろう。待てる自信なんてどこにもないけれど、
「待てるよ」
としか答えられなかった。でも、全くの嘘ではないから。

                               
「手術をしたら、今年中に迎えに行けるかどうかもわからない。それでも、待ってくれる?一緒に頑張ってくれる?」
「待つよ。頑張ろうね」


                             

不安はある。待てる自信もない。けれど、待ちたいと思う気持ちはある。
彼に生きて欲しいと思う心は真実だ。だから、生きる為に私の存在が必要であるならば、その意に添いたいと思った。私の無力な存在でも、力になれるというならば、力になりたいと思った。
彼氏の心の中に「別れる」という選択肢は無くなったようです。「今のオレには何もできない」という考え方も「出来ることはある」という考え方に変わったようです。


                               

前のように、彼一筋では居られない心の状態まできてるのも確か。色んな人と会って話しをしてみようというのが正直な気持ち。そうやって、ただ待つんじゃなくて、色々自分の中に選択肢を設けて、周りを見ていった上で、それでも彼氏と居たいんだと思ったならば、彼氏と結婚したいんだと思ったならば、どれほどに貧乏しようとも、彼の元に行こうと思う。親に猛反対されても。

                            

ズルイといわれるかもしれない。けれど、これは私の選択。
彼氏を裏切ってることになるだろうけれど、二股だけはかけない。これは最低限の礼儀。
万が一、他の人に心が移ったならば、キチンと彼と別れてから次にいく。でも、それは、手術が終わって彼の命に見通しがついてからの話。
それまでは、他の誰かにいくつもりなんてない。


                                         

うん、ズルイね。自分でもそう思う。
自分だけ楽になろうとしている。
病気だけが原因じゃない。彼の気持ちに限界を見ている私がどこかに居るのを薄々感じている。
それが、単なる勘違いなのか、確信へと変わるのか・・・・それは、まだわからない。


                          


今は、ただ、彼が生きて欲しいと願うばかりです。

救い

2001年9月18日
今日、母親とのいざこざで、
「もう嫌だ・・・」と本気で死にたくなった。
もう生きていたくないと本気で思った。

もちろん、コレは甘えだ。

けれど、そんなことなんぞどうでもいいと思うくらいに投げやりになった。
どうもしようがなかった。

そんな時、彼氏は連絡がこないまま。
余計に心が壊れた。
「もう死んでもええよな?」とメールを送ってみたものの、夜中だったために、彼は寝ているようだった。

ネットの友達が電話してくれた。
「絶対死ぬな。本当に本当にもうダメだと思った時は逃げればいい。死ぬくらいなら逃げればいい。俺のところにきてもいいから。自分の食べる分くらいを稼いでくれれば俺の所で住んでいいから。俺は、それくらいのことを繻子蘭にしてもらってるからさ。繻子蘭のお陰で今の自分を変えようと思ったし、実際変わった。そのキッカケを与えてくれたのは繻子蘭だから。繻子蘭と出会ったこと、キッカケを与えてくれたこと。本当に感謝してる。」

そう言ってくれた。心から嬉しかった。逃げるところがあるっていう安心感を与えてくれた。こんなにも心配してくれて、支えてくれる優しさが心に染み入るほどに嬉しかったのです。

「死ぬくらいなら、その人生、俺にくれ!死んで捨てるなんてもったいない。それくらいなら俺にくれ」

とも言ってくれた。
人の痛みを心から共感し理解してくれる彼は、本当に親友だと思った。
こんなにしてくれる友達なんて、そうそう見つからない。

親友のお陰で、心が救われ、少しの安心をもらえた。そして、もう1日頑張ろうと思えた。

本当に思う。人間一人では生きていけないと。
そして、たった一人でも自分を必要としてくれる人がいる限り生きていく勇気が湧くと。

「ありがとう」
としか言えないけれど、生きようとすることが親友への恩返しかな。
                                                                                                                                       
ほんとうに、ほんとうに、
                                                                                                                                                                                                
ありがとう。

別れる選択肢

2001年9月17日
いっぱいいっぱい言葉をかけてきました。
愛をもって言葉を投げかけてきました。
心から出た言葉です。

それを拒否されました。
単なる腹立ちで切り捨てられました。

病気のせいだといえばそうかもしれません。
しかし、病気のせにしていては、克服できない。
病気のせいにして、腹立ちのままに言動し、
全てを切り捨て、諦めていては事態は悪化するだけ。
周りを傷つけ、自分を傷つけ・・・・。
何もかも失うことになる。

「別れる」
その選択肢が二人の間にでた今。
彼氏にとって「別れる」ことしか選択できないと考えてる今。
私は待つことしかできない。

何が正しいかもわからないし、どの選択が二人にとって幸せになるものかもわからない。

けれど、一つ言えることは、今のままじゃダメだって事。今のままじゃ二人とも共倒れで終わるだけ。
彼氏が病気に負けて、自分に負けて・・・・。

そうなることだけは避けたい。
あの人には、必ず前向きに生きて欲しい。
それだけ。

今は彼からの連絡がくるのを待つことしかできないけれど、それでも待ってみたいと思う。
あの人が本当に、私の言葉を受け入れようとしてくれるまで待とうと思う。
1日も早く連絡がくることを祈りながら・・・。


紆余曲折

2001年9月7日
あれからも色々あった。
とりあえず彼氏は4日に退院。
検査結果は、やはりちょっと菌が増えていたようです。今後も薬の投与が続きます。

彼氏と会話してて、どうしても違和感を感じてしまう・・・・。なんだか言葉に壁があって、全然本心が見えなくて、私の言葉がちっとも届かない感覚。
それを訴えても「俺は違和感を感じないけど」と答える。

でもやっぱり感じる。違和感。距離感。虚無感。


これって病気のせいだろうか?病気のせいなんだろうか?

この7ヶ月間、ずっとこんなことの繰り返しだった。
何時まで続くんだろう?もう先は無いってことだろうか?単に、私がそれに気付かず幻想の光を見出そうとしてるだけなんだろうか?

生まれてこなきゃよかった。

メールだけ・・・

2001年9月1日
今日は彼氏は数回のメールしかできませんでした。
検査結果は4日くらいにでるらしい。
その頃には元気に退院してほしい。
命は必ず燃えつづける。歳をとるまで・・・・・
おじいちゃんになるまで・・・・・。

「うん。思考を変えてみるよ」

検査結果を不安を抱いてる彼はそう言いました。
何もできずに一日が終わります。
何もしてやれない。
私は普通に笑って過ごせないのだろうか?
周りの人達のように、順調に結婚の話が進んで、普通に結婚式をあげられないのだろうか?
泣いて苦しんでもがいて・・・・・・壊れそうになるまで追い詰められる。
何度も何度も何度も・・・・・・・。


私は幸せになってはけない人なのですか?
ただ、普通に笑って普通に平凡に生活していきたいだけなのに。愛してる人と結婚して、一緒に住んで・・・・。
それさえも許されない人間なのですか?


悉く彼との道を閉ざされるのは、この道を歩くなということですか?
二人の未来は無いということですか?
他の道なら歩けるのですか?


心なんてなかったらよかったのに。
もっともっと冷酷非情な心だったらよかったのに。
こんな苦しい思いをしなくてすむのに・・・・・。

私に彼を見捨てることができるのか?
出来るわけがない。出来るわけないやん・・・。



今日もネットの友達が励ましてくれます。
今、唯一の支えです。

入院先から

2001年8月31日
朝がきました。
でも、まだ連絡はきません。
待つことしかできないのがシンドイ。

そんな中、例の男友達からメールが入りました。
「あれから連絡がないので淋しいです。先日ディズニーシーに行って来ました。もちろん繻子蘭へのお土産も買ってきたので、会って渡したいのですがダメですか?連絡待ってます。」

「はぁ?」と思った。今更何を言ってるんだろう・・・・「あれから連絡がない」っていうのはどういうことだろう?私はちゃんと「自己嫌悪が〜」というメールを送った。
訳がわからないので、
「自己嫌悪がどうのこうのっていうメールは届いてるよね?」
と聞いた。

「見ましたよ。でも、なぜ自己嫌悪になるのかがわかりません。それって、俺のことを好きじゃないってとれるから、それは残念なことです。お互いが興味を持ったら体に触れたくなったりキスしたりするのは普通ですよ」

目を疑った。
ダメだ。この人はやっぱり私とは全く違う人種だ。
そう思った。

興味や好意をちょっと持ったくらいで、その度にキスするのか?別にそれほど好きじゃなくても、ちょっと興味もった程度で最後までやったとしても「普通」だというのか?
冗談じゃない。私はそんなに安い人間じゃない。

私の考えを男友達に長いメールで送った。
やはり、返事はこなかった。
もう2度と関わりたくない。メールして欲しくない。

お昼ごろ、携帯が鳴った。この着信音は彼氏だ。
出たら彼の声だった。
口止めしたことを怒った。彼女の私に隠したことを怒った。泣きながら怒った。
彼氏は謝ってたけれど・・・・。今まで何度も言ってきたことなのに、今回も約束を破られたからショックだった。それが例え私に対する罰だったとしても。

「普段の検診では異常はないって言われてたのに、何で入院なん?」

「自分の体調の変化がよくわかるんだ。日々悪い方向に向ってる感じがする。医者は異常無しって言ってたけど違和感を感じてた」

・・・・・・・・そんなこと初めて聞いた。その日々の違和感を彼は黙ってた。

「多分、先は長くないと思う」


このセリフを聞いたのは2回目。私を地獄に落とすセリフ。心臓を引き裂かれるセリフ。また聞くとは思わなかった。一気に涙が溢れ出した。

「だから、検査結果が恐いんだ・・・」

そう不安そうにいう彼。

「なぜ生きることを諦める?なぜ絶対死なないと思わない?なぜ闘ってくれない?私の存在は生きるための理由さえにもならへんの?」

私は必死で訴えた。

「そんなつもりはないんだけど・・・」

「絶対死ぬわけにはいかない。絶対死なないって思ってや!私をほんまに愛してるんやったら、そう思うはずやろ?」


本当に、失ってしまったら・・・・・・・・・・

今度こそ

私は

生きてはいけない

絶対乗り越えられない

2回もそんな目にあわされるなんて耐えられない

生きていく力なんて

何一つ残らないでしょう



同じ痛みを知ってるネット友達が電話してくれました。「何があっても死ぬな」と言ってくれました。
地獄の中でも救われる思いでした。

ありがとう。
彼氏から一向に連絡がきません。29日は私からも何も連絡をしませんでした。30日はたまりかねて私からメールしました。しかし返信がこない。
電話したけど出ない。22時くらいに大きな決断めいたメールを送ったら、彼からメールがきた。
「○○です。△△(彼氏の名前)は入院しました。〜」という内容のメールでした。

同僚の人が彼氏の携帯を使って私に返信してくれたのです。いつものパターン。
彼氏から口止めされていたらしいのですが、私のせっぱ詰まったメールを見て知らせてくれたようです。

「またか」

そう思いました。
前回の救急車で運ばれた時もそう。今回もそう。私と連絡が途絶えてる時に限って起こるのです。
前にもこういうことはありました。
私に対する罰なんだとも思いました。

彼は今月末にコッチへ来て、うちの親と話し合うつもりだったのです。それが、また潰れてしまいました。また・また・また・また・・・・・・・・。

この半年、ずっとそれの連続でした。
今度こそ、今度こそ、と思った矢先、悉く道は閉ざされるのです。

普段の検査では「異常無し」と言われてきたのに・・・・・・どうして?どうして?????

同僚の人は、「私に逐一報告がはいりますので、心配でしょうけど、待っていてください」と言った。


もう、心が死にそうになった。

彼氏が入院したのは28日。
私は二日後にそれを知った。
こんなことってあるだろうか?
こんな辛いことってあるだろうか?



地獄の夜です。

最悪

2001年8月28日
例の男友達から数日前にメールがきました。
「あの日からメールがこないからちょっと淋しいです。俺はやっぱり嫌われてしまったのですか?」

「やっぱり」っていう言葉に、どんな意味を含めて彼は言っているのだろう。

「あなたがどうのこうのというよりも、私自身、自己嫌悪が強い事は確かです」

と返信した。

向こうからの返信はなかった。

案の定って感じやね。都合のいい時に都合よく会いたいだけの話だろうし。そんな女を他に探せばいいだけの話だろうし。
縁が切れたことを確信し、ほっとしました。


そんな中、彼氏と喧嘩っぽい感じになってしまい、今嫌ぁな気持ちです。
ほんの些細なことやってんけどなぁ。

どうも嫌な方向に流れてる気がしてなりません。
このままいったら・・・・・そう考えると不安です。

なんだか疲れました。
何もかも投げ出したくなる。
投げ出した後、どうしようもない絶望の後悔が押し寄せることもわかってる。真っ暗な孤独の世界に包まれることもわかってる。

それでも言ってしまう。

「疲れた」

と。

裏切りの果てに

2001年8月23日
あれから1週間たった。
なんだか、夢だった気さえする。
でも、現実。忘れ去りたい現実。

その人からはメールさえもきてない。
あの日、家に帰った後、その人からメールがきてたのだが、
「今日は有難う。そしてゴメンね。また会って下さい。よろしくお願いします。おやすみ」
と書かれてた。

2度と会わないでおこう。そう思った。

その人は私とは全く違う人種だ。
「友達と彼女との差は、Hしてないかしてるかだ」
と言い放った人。
自分を絶対的存在と考え、周りと浅く広く付き合う人。
私とは正反対。

そんな人相手だっただけに、余計に穢れた気がした。

相手がどうのこうのの問題じゃないだろう・・・・
単に私がバカだっただけだ。大バカだっただけ。
誰のせいでもなく、自分のせい。

彼氏は結構勘のスルドイ人だから、うっすら気付いてるのかもしれない。けれど、「俺が迎えにいって一生離さなければいいんだ」と考えてるのかもしれない。

三日前に、彼氏が仕事場でおこった乱闘を止めようとして階段から落ちて胸部を打った。
それを同僚の人からメールで聞いた時には心臓がとまりそうになった。
「胸を強打し、救急車で運ばれたんです」
生きた心地がしなかった。自分の罪が彼にいってしまったのかとも考え、どうしようもなく苦しかった。

幸い大事には至らなく、1週間くらいで治るそうだ。
本当によかった。感謝します。
                                                     
私の罪は私自身にかぶせてください。お願いします。

裏切り後悔

2001年8月16日
男友達に誘われ、映画を見に行きました。
千と千尋の神隠し。内容は大したことないけど、可愛いなぁ〜って感じでした。
その後、ご飯兼ねた飲みへ。
ワイン頼みました。半分飲んだことになるでしょうか。確実に私は酔ってた。トイレに立つ足取りもおぼつかなかった。

男友達に送ってもらって帰ることになってたので、それもあって、普通に飲んでしまった。
その子は恐ろしく強いので、全く酔わない。

フラフラになった私は、身体の感覚も思考回路も曖昧になってた。
彼に抱きしめられたが、抵抗できなかった。
彼にキスされたが、抵抗できなかった。
彼が私に好意をもってるのは知ってた。だからこそ甘えてしまう気持ちがあったのだと思う。
最低だ。
彼は私に好意があっても、愛はない。そんな男にキスを結果的に許してしまった。

自分の限界が、こんな形で現れた。

酔いが冷めた後、激しく虚しくなった。
酔ってたとはいえ、その場の雰囲気に流された自分。これじゃ、私の大嫌いな「軽い女」だ。
そんな女にだけはなりたくなかったのに。自分の大事な身体を愛してもいない男の手の中に置く女にだけはなりたくなかったのに。
物凄く自分が穢れた気がした。いや、確実に穢れた。

彼氏を裏切った。愛してる彼氏を裏切った。
どんな状況であろうと、どんな理由があろうと、どれほどに自分に限界がきていたであろうとも、何の言い訳にもならない。
生まれて初めての浮気。
「そんなふうになるとは思いもよらなかった」
なんて言ってもどうにもならい。スキを見せたのは明らかに私。

穢れて、穢れて・・・。
ひたすら自己嫌悪。
彼氏には口が裂けても言えない。どれほどに悲しませ、怒りをもたせ、心をもがき苦しませるかわかってるから。そんな思いさせたら病気が再発してしまう・・・・・・・それだけはできない・・・・。
私は最低な女です。

精霊流し

2001年8月15日
田舎の母方の実家では、必ず海へ精霊流しをする。
毎年の恒例行事。
姪っこらの相手をするのも恒例行事。
とことん疲れるのも恒例。

いとこからも、おばちゃん達からも口をそろえて言われた言葉。

「あんた、いつ結婚するん?」

はぁ・・・。
これ以上私を責め立てるのはやめてください。
それでなくても限界なのに。
一生懸命自分をおらえてるのに。


もう何も言わないで。

見合い申し込み

2001年8月11日
バカみたいに親に連れられ、斡旋所に連れてかれた。
何のためにか、自分のプロフィを書かされ、体重まで書かされ、相手に望むことも無意味に書かされ、ついには結婚観まで書かされた。
沢山の項目。一つ一つ埋めている自分が情けなかった。無意味にしか思えなかった。

更に屈辱だったのは、その場で男性登録者の名簿を見せられたこと。選び出すのは母親だった。写真を見せられ、こんなものを目に入れてる状況が腹立たしくて悲しくて情けなくて。
こんなに辛い思いをするとは思わなかった。
予想以上の屈辱。

涙が出そうになった。


結局は誰を選ぶってこともなく、その場はおさまった。正直ロクな男がいない。全体的レベルも低い。
親はその現状にがっかりしたようだ。

もう2度とこんな目にあいたくない。

ぬおっ

2001年8月6日
秘密日記のみ・・

見合い

2001年8月4日
彼氏の存在を却下した親は、とうとうお見合いを勧めてきました。前からやけど。
しかし、今度は本格的になりました。
なんと、昨日お見合いを斡旋してるところへ申し込みに行ったのです・・・・母親が・・・・。

今すぐ彼氏の元へ行くか、お見合いするか。

選択を迫られました。
今すぐ行きたい。けれど、行けない・・・・。
行ける状態じゃない・・・・。
私が、この実家で衣食住するためにはお見合いするしかなかった。

それを彼に告げました。
あまり表立っては感情を出してませんでしたが、悔しかったようです。
「今月中に、早めになんとかする」
それが彼の答えでした。

彼氏がいるのに見合いなんぞしなければならない情けなさ。悲しさ。寂しさ。

私を本当に愛し、私も愛してる人以外と話をしようが時間を共有しようが、単なる時間の無駄です。
一緒にいたって虚しいだけ。
見合いなんて・・・・・最悪だ。

近いうちに、初めて会った男の前で愛想笑いしている私が居るでしょう。

すれ違い

2001年7月31日
なんとなく、最近ちゃんと彼氏と話してません。
昨日、彼に自分の気持ちを書いた手紙とプレゼントのストラップを贈りました。届いたよっていう電話をくれたのは夜遅くなってから。

「私の手紙読んで傷ついた?不安になった?」

そう聞いたら、

「いや」

とだけ返ってきた。

「何にも感じなかったかぁ」
「手に取るようにわかってた」
「手紙見る前から?」
「うん。だから、手紙を見て罪悪感にかられた」
「心に迫るほどには感じてないんだと思ってた。」
「そっか・・・表現力ないからな・・・俺」


数日前、親に彼氏のことは絶対ダメだって再度反対され、見合いをしろと言われた。
彼氏の信用は100%ゼロなのです。
それを彼氏に伝えてたから、それで大分考え込んでたみたい。夜寝れないくらい。その次ぎの日、私の手紙。

罪悪感にかられたわりには、今までと変わりなく、あまりコミュニケーションをとる時間はない。
こんなにも離れたままで、彼は不安じゃないんだろうか?私が黙って他の男と会ってたってわからないわけやし、止めることすらできないのに。
それだけの物理的距離があるのに、心まで離れてしまって、意思疎通が薄くなったら・・・・何も残らない。

それでも、彼氏はこう言った。

「一つだけ言わせてくれ。絶対迎えに行くから、待ってて」

と。
「待ってて」

その言葉だけじゃ、待てないところまできてしまってるところを彼はわかってるのだろうか。
病気のこととか関係なく、私と彼との心の間にすれ違いを感じた日でした。

疲れた

2001年7月21日
今日は親に付き合って車で片道3時間半のところにあるお寺に行ってきました。
沢山の緑と光。きれいでした。
三十三ヵ所巡りの最後のお寺。
前彼の魂も来たのだろうか?
そんなことを考えていました。
みずみずしい緑の苔に太陽の光があたっている・・・こんな光景を彼と見たかった。そう思っいました。

自分が今見ている風景、感じている風、光・・・・そして、感情。
それらを彼氏と共有したかった。

彼氏から電話。
「今日も仕事が忙しくて・・・疲れたよぉ」
「私もお出かけして疲れた・・」
「はぁ・・・一緒に居られたらいいのにね。一緒に居られないことが辛いよ。早く一緒に居られるように頑張らなね」
「うん、そうやね」

そう答えながら、私は心の中で「でも、全然見通しもつかない状態。一緒になれる日なんてくるのだろうか」と思ってた。

お寺で、手を合わせながら彼氏の一生涯の健康を祈りつつ、彼氏との未来を信じられないでいる。
そんな矛盾。
                                                                                                  
もっと強くなりたい。強くなれたら・・・・

                                                
こんなに翻弄され揺らがずに済むのに。

裏切り

2001年7月19日
なんだか、彼を待つのが終わり無い苦痛のように思えることがある。
いつも待ってばかり。いつもそう。
私は迎えにきてくれたらいつでも行ける体勢なのに、向こうの体勢が整わない。
待って待って・・・・その先に未来があるのかどうか。とても不安になる。
笑えるときがくるのだろうか?心穏やかに彼の隣にずっといられる日がくるのだろうか?・・・・・わからない。
待ちすぎて疲れてきてるのかもしれない。

少し彼を裏切ってしまいそうな気持ちになった日でした。


花火大会

2001年7月14日
何年かぶりに花火大会に行って来ました。
もしかしたら10年ぶりかもしれない(笑)
友達が当日の昼にいきなり誘ってくれたのだけれど、たまには行くかっと思って行ってみた。

案の定どこもかしこも車が止められていて、置くとこ無し!(T−T)
必死にぐるぐる探しまわってる間、月極駐車場が空いていた・・・・・ちょっと止めて見た(爆)
しかし、向いの屋根の上にステテコ姿の親父がΣ( ̄◇ ̄;)
「やばいよな〜〜〜やっぱり・・・・」と友達と困ってたのだが、勇気を出して親父に聞いてみた。
「ここ止めちゃダメですよねー?(^-^;)」
やはり、皆がお金だして借りてるところだからって説明されたので、ホボ諦めかけてたところ、
「そこの3番の駐車場はうちが借りてるから、そこに止めていいよ」と言ってくれた!!おお!!親父ってば親切!!見た目はステテコ姿で内輪片手に恐そうだが、人間見かけで判断しちゃいけねーーー。

感謝しつつ、花火会場へ。
死ぬほど人が居る(爆)
うじゃうじゃうじゃうじゃうじゃうじゃ・・・・・

花火見ながら友達と会話。
友達は前彼のことで悩んでた。前に会った時も聞いたけれど、その後の展開を話してくれた。

前彼は、自分がいっぱいいっぱいの状況になったために、友達をふった。その後、結構すぐ別の女と付き合い、その女にふられたそうだ。
そのダメージを癒してもらうために、友達に連絡してくる。自分勝手もはなはだしい。
友達は未だに彼のことが好きで、「結婚してくれ」と言われれば「はい」と答えるほどの気持ちだ。
その気持ちにつけこんで、前彼は甘えてくる。
友達と、また寄りを戻す気があるかどうかというと・・・・今は考えられないらしい。

ふ・ざ・け・ん・な!!!(爆)

誰もが、「そんな男やめとき!!」とアドバイスするが、友達はどうしても踏ん切りがつかない。
なぜなら今でも好きだから。その気持ちは痛い程わかる。けれど、このままじゃどうしようもない。未来は見えない。利用されて、傷つけられて、苦しんで終わりだ。
友達は私に話ながら泣いてた。花火見ながら泣いてた。

彼をきっぱり切れない気持ちはわかるけれど、やっぱり距離をおいてかないとなぁ。
そして、新しい出会い!!これに限る。
現れて欲しいときに、中々いい人が現れてくれない・・・。

色々アドバイスしつつ、励ましつつ、家に帰った。

「愛し愛されたい」

ただ、それを望んでるだけなのにね、友達も私も。
そして、

「そばにいたい」「必要とされたい」

と。

そんな基本的なことがなかなか手に入らない。

私は彼に愛されてるだろうし、必要とされているだろうけれど、時々不安にさせられることがあるからなぁ(^-^;)
でも、友達と比べればずっと幸せだろうね。

「幸せになりたい」

彼女は目を赤くしながら少し笑みを浮かべてそう言いました。

溢れるくらいの悲しみと寂しさ。
それを友達が心に背負っているのを見るのは辛かった。
それを背負うことがどれほど苦しいかわかるから。

苦しみを代わってやることはできないけれど、少しでも早く苦しみから開放される手伝いをしたいと思ってる。


                                                                                  

どうして、男ってのは、こんなにも情けないのだろう。


今日は、大学の学会に行きました。
同級生が発表するからです。
友達は用事があって行けなかったので、私もどうしようか迷っていましたが、先輩が「お前の面見にいったるから来い!」と言ってくれたので行くことにしたのです。

仕事が終わった後、そのまま来てくれる・・・・。
有りがたいなぁ。

学会に行ったら、数人知ってる顔がありましたが、別段仲のいい人達ではありません。
教授達は「久しぶりだなぁ」と言ってくれ、「あぁ、沢山学生が居る中でも覚えていてくれてるんだな」と嬉しく思いました。

早目に帰るつもりでしたが、教授達に「この後の親睦会に出ていきなさいね」とよってたかって言われたので出ることに・・・・。
先輩とも話したかったし。

相変わらず先輩は薄汚れた風体で、下ネタ爆発エロ親父でした(笑)
恩師の教授も元気そうで何より。

その教授には、今の彼氏の病気のことを手紙で知らせてあったので、心配してくれてたようです。
教授と二人になったときに、
「繻子蘭、絶対幸せにならなあかんぞ。お前が幸せにならんだら、周りが悲しむ。繻子蘭はいい子なんやから、幸せになれ。本当に、頑張れよ。」
と心から言ってくださいました。

涙が出そうになりました。

「はい」

涙をこらえて、そう返事をしました。


色々他にもアドバイスをくれ、ひよっこの私を導いてくれる大切な存在。
こんな存在を与えてもらったことを感謝するばかりです。
本当に本当に、有難うございます。


帰りの車の中でも、ちょっと思い出すだけで泣けました。

先輩に「絶対こいよ!」って言われたことも嬉しかった。
                                                                                                

七夕に彼氏には会えなかったけど、とても大切な人達と大切な言葉には出会えました。
かけがえのない人達。
ずっとずっと失いたくない人達。

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